肥満治療薬などの薬をダイエット目的で使うときには、注意点もあります。
確かに肥満治療薬は遺伝によって生じる肥満や、代謝異常による肥満など、病的な肥満治療にも使える優れたものもあります。ダイエットするために使って、実際に効果を感じられた人もいるでしょう。
しかし、それが誰にでも当てはまると考えてしまうのは早計です。
なぜならば、体質というのは一人一人異なるからです。体質によっては肥満治療薬を使って副作用が出ることもあります。また、薬の成分によっては薬の飲み合わせの副作用で悪影響が出ることもあります。
例えば、抗肥満薬で食欲中枢に働きかけて食欲を抑制してくれる効果を持った薬の中には、一緒にアルコール類を摂取してしまうと、悪酔いや酷い二日酔いの症状が現れることがあります。また、他の薬との併用によって、血圧に変化が現れたり、めまい・幻覚・口渇感などを伴うこともあります。
もちろん、副作用を強めてしまうような飲み方をしなければ、抗肥満薬には一定の効果はあるでしょう。
しかし、そこまでして薬を使って痩せたいのかと言われれば疑問です。
そもそもダイエットは健康的に痩せるのが前提です。薬によって病的に痩せても、それでは本当に幸せな体とは言えません。
また、肥満治療薬を使わなければ痩せられないと思い込んでしまい、薬物依存に陥ってしまう危険性も考えられます。特に女性は摂食障害などになりやすいですが、摂食障害患者では、どれほど骨と皮にように痩せても、自分が太っていると思い込んでしまうこともあります。そのために必要も無いのに肥満治療薬を飲み続けたり、大量に摂取してしまうケースもあります。
肥満治療薬は安全に使ってこそ価値のあるものですから、注意が必要です。